到着時刻に合わせてJR山口線篠目駅に行き,SL山口号を出迎える。
山口号と並走するように津和野まで車を進める。山の中腹をうねる国道9号線から大鳥居(北九州の個人寄贈だから驚く)をくぐって市街地まで下った。
正午のNHKニュースが今年の堀庭園はここ数年の中で一番の色付きだという観光客の声を伝えるのを聞いた。そこで,夜だけ見に行くつもりだった予定を変更して,最初に堀庭園に行くことにした。前回は2008年,修復中で正面からではなく,蔵の裏手にある門から庭園に直接入った。
庭園に入るのはやはり夜だけにすることにして,和楽園内を楽しむ。野点の赤い唐傘,緋毛氈と苔の緑,黄色く色ついた木々の織りなすハーモニーがとても美しい。それにしても生憎の曇り空で,青が参加が見込めなかったのは至極残念。予報では晴れのはずだったのに。
津和野の中心部にに戻って,「遊亀」で津和野名物うずめ飯を食べる。食後は安野光雅美術館に。先日,安野氏が文化功労者に認められたのを記念して入館者に記念品を配布しているのです,と入館券と一緒に記念品をもらう。中味は安野氏デザインの津和野クリアファイルだった。これは嬉しい。
ミュージアムショップのところにあった「安野光雅美術館之印」がなくなっている。見返しに押印しようと著作を4冊持ってきたのに,目的は果たせず。今季の展示は「繪本 仮名手本忠臣蔵」「しぜんのくに(秋・冬)」「風景と出会い(Ⅰ)」「かげぼうし」「さかさま」「文学の絵本(Ⅲ)」。これらの中で,「かげぼうし」が気になった。マッチ売りの少女と影の世界で太陽が昇ってくるのを監視する男を巡る切ない話。
夜間ライトアップはシャトルバスが運行される。津和野駅のほか,道の駅「なごみの里」を含む数カ所に停車する。そこで道の駅から乗ることにして,教会,殿町,太鼓谷稲成神社を巡りながら徒歩で行くことにする。
道の駅に着いたのは17:00ごろ,やく約1時間バスを待つ。日はとっぷりと暮れて暗くなり,入湯客がひっきりなしに出入りする中本当にバスが来るのだろうかと不安になり始めたころ,ようやく到着,車中の人となることができた。
15分ほど揺られたあと,暗闇ばかりの車窓に現れたのは幻想的にライトアップされた庭園の木々で,だれもが「ああ」と声にならない声を上げた。
1時間滞在,帰りは津和野駅まで乗車。車に乗って再び「なごみの里」へ,今度は晩御飯(鶏おろし定食)とお風呂。
露天風呂で冷えきった体を十分温めて,帰宅したのが22時。さっそく,買って戻った純米酒「初陣」の封を切る。
とても楽しかった一日だった。
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